ポリフェノールはほとんどの植物が持つ苦味や渋みの成分で、8000種類以上あると言われています。
よく知られているものだと「カテキン」「アントシアニン」「イソフラボン」などがあり、健康や美容にも良いと言われていますね。
全てのポリフェノールに共通点は「抗酸化作用」が期待できること。
抗酸化作用とは私たちの体内に増えすぎてしまった「活性酸素」を除去してくれる作用です。
本来「活性酸素」は必要なものですが、紫外線やストレスなどで過剰に増えてしまうと健康な細胞を攻撃してしまい、健康や美容に悪い影響を与えてしまいます。
ポリフェノールが「活性酸素」を除去してくれることでエイジングケアや生活習慣病の予防につながります。
しかし残念ながらポリフェノールは体内に溜めておくことが出来ないのです。
多くのポリフェノールは摂取してから約30分後に体内で抗酸化作用が働き始めます。
そして3~4時間ほどで体外に排出されてしまいます。
そこで手軽に摂取できるものは何か・・・
ポリフェノールが含まれている食品は数多くありますが、こまめに摂取しやすいものとそれぞれのポリフェノールの効果についてまとめました。
手軽に摂り入れられる食べ物・飲み物
こまめに摂取するのに最適で手軽にポリフェノールを摂取できるものを紹介します。
1. 高カカオチョコレート
カカオの含有量70%以上の高カカオチョコレートは他の食品に比べ、ポリフェノールが圧倒的に豊富です。
高カカオチョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」は動脈硬化の予防、血圧を下げる、認知機能の活性化、美肌効果、肝機能の向上などの効果があります。
また食後血糖値の急上昇を抑えるためダイエットの強い味方にもなります。
ストレス軽減効果や疲労回復効果、アレルギー症状の抑制にも。
高カカオチョコレートの摂取量の目安は一日30g程度です。
一回5g程を朝昼晩の食前と食事と食事の間など5回に分けて食べるのがお勧めです。
2. 赤ワイン
赤ワインに含まれているポリフェノールは明らかになっているだけでも500種類以上。
代表的なものだとアントシアニンやリスベラトロール、タンニンなど。
アントシアニンは眼精疲労など目に良いことは知られていますよね。
タンニンは渋みのもととなっている成分で、細菌やウイルスなどを殺菌したり解毒する効果があると言われています。
そして特に注目したいのがレスベラトロールです。
老化を遅らせたり寿命を延ばすとされる「サーチュイン遺伝子=長寿遺伝子」は誰もが持っている遺伝子で、活性化することで老化のスピードが遅くなると言われています。
ですが普段は眠っていて何もしないと働いてくれません。
レスベラトロールは眠っているサーチュイン遺伝子を活性化してくれるので、老化を抑制し美容効果はもちろん、全身のエイジングケアに繋がります。
3. コーヒー
コーヒーに含まれるポリフェノールはクロロゲン酸です。
クロロゲン酸には血液をサラサラにする効果が期待できるため、脳梗塞や心筋梗塞などを防いでくれると考えられています。
また脂肪の蓄積を防いだり、脂肪の燃焼を促進するのでダイエット効果も期待できます。
ポリフェノールの含有量は生豆が一番多く焙煎するほど減ってしまいます。
ポリフェノールを多く摂取するためには深煎りよりも浅煎りを選ぶようにしましょう。
そしてインスタントよりもドリップコーヒーがいいでしょう。
緑茶
緑茶に含まれるカテキンには脂肪を燃焼させる効果が期待できます。
高濃度の茶カテキンを継続的に摂取することで脂肪の燃焼が促進されます。
また、糖の吸収を穏やかにする働きもあるので食後血糖値の急激な上昇を抑える効果もあります。
ポイントは食前に100ml飲むことと、なるべく濃い緑茶を飲むことです。
こまめに飲むといいですが、カフェインも含まれているので飲み過ぎには注意しましょう。
ナッツ類
ビタミンやミネラルなど健康や美容に良い栄養素が豊富なことで有名なナッツ類ですが、ポリフェノールも含まれています。
ナッツ類のなかではクルミが一番多いです。
クルミの薄皮にはカテキンやタンニンなどたくさんの種類のポリフェノールが含まれています。
米国スクラントン大学の化学教授ジョー・ヴィンソン博士によると
「ひとつかみのクルミは他のひとつかみのナッツに比べて、ほぼ2倍の抗酸化物質がある」
のだそう。
またひとつかみのクルミに含まれるポリフェノールの量はリンゴジュース1杯、赤ワイン1杯の含有量を上回ると言われています。
クルミのポリフェノールに期待できる効果は、抗高脂血症作用や肝臓保護作用、動脈硬化や糖尿病の予防など。
生活習慣病や美容に効果が期待できます。
またピーナッツの茶色い薄皮には他のナッツには含まれないレスベラトロールが含まれています。
ナッツの一日の摂取量の目安はひとつかみ程度、約25グラム程です。
美味しいので止まらなくなりますが、食べ過ぎには気を付けましょう。
フルーツ
フルーツ類でもポリフェノールは摂取出できます。
ブルーベリーのアントシアニンによる視力回復効果は知られていますね。
イチゴにはエラグ酸やアントシアニンが含まれていて、美白効果や抗菌・抗ウイルス効果、糖尿病予防効果、視力回復効果などが期待できます。
リンゴにはリンゴポリフェノール。
血流改善効果、美白効果、アンチエイジング効果などが期待できます。
ザクロには美白効果や生活習慣病の予防が期待できるタンニンや、視力回復のアントシアニン、美白や抗菌・抗ウイルス効果、糖尿病予防効果のエラグ酸が含まれています。
これらのフルーツ類も間食に取り入れやすですね。
まとめ
ポリフェノールには抗酸化作用があり、さまざまな効果が期待できます。
ポリフェノールが活性酸素を除去してくれるのでエイジングケアや生活習慣病など、健康や美容に良い効果があります。
しかし長い時間体の中に溜めておくことが出来ず3~4時間ほどで体外に排出されてしまうため、こまめに摂取する必要があります。
ポリフェノールが含まれる食品は数多くありますが、一つの食品を大量に摂取するのではなく、さまざまな食品から摂り入れることが理想的です。
手軽に摂取できる飲み物や食品を活用し、こまめに摂取しましょう。
今日摂取したからといって明日若返るというものではありません。
毎日の習慣にし、こつこつ長く続けていくことが大切です。
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